足裏の「3本のアーチ」が歩くを支える
【足裏のアーチとは?】
人の足には、両足で56本(全身の骨は約206本)の骨とそれらを結ぶ筋肉と
靭帯で構成される3本のアーチがあります。
① 母趾球とかかとを結ぶ「内側縦アーチ(土踏まず)」
② 小趾球とかかとを結ぶ「外側縦アーチ」
③ 母趾球と小趾球とを結ぶ「横アーチ」
各アーチは一体構造で、互いがバランスをとりつつ、支え合っています。
【アーチの役割は?】
・立ち姿勢を安定させる
アーチが整っていると体重が母趾球(ぼしきゅう)、子趾球(ししきゅう)、かかとに分散され
三脚のようにバランスよく、真っすぐ立てます。
また重心が前後左右にぶれた場合も、アーチが収縮して調整するため、ブレにくくなります。
・着地の衝撃を吸収する
着地するたびに足には体重の約1.2倍の負担がかかります。(体重50kgの方で60kgの負荷が!)
それでも足が壊れないのは、アーチが地面からの衝撃を吸収してくれているおかげです。
着地するたびにアーチが伸び、地面からの衝撃を和らげるクッションとして
働くいてくれているのです。
・ 前進する推進力をつくる
着地によって伸びたアーチは戻ろうとして縮み、位置が高くなります。
その状態で足の指先で地面を蹴りだすとアーチはバネの様にしなり、足の力が地面に伝達し
体を前方に進める推進力になります。
【アーチが崩れるとどうなる?】
筋肉や靭帯が衰え、弓形を保持できなくなることがアーチが崩れる主な原因です。
その結果、起こる事態は深刻になります。
まず着地時の地面からの衝撃を吸収することができなくなり
足の他にも全身の関節に負担がかかる恐れがあります。
また、本来持ち上がっているアーチが下がっていると摩擦や変形が起きたり
外反母趾や巻き爪が生じたりすることもあります。
血液やリンパを心臓に戻す脚のポンプ機能も落ち、冷えやむくみが
起きやすくなことも考えられます。